先頃行われた日本シニアオープンで入場者数が13年ぶりに新記録を更新した。開催コースは三重県津市にある白山ヴィレッジGCで、アクセス至便というわけではないのだが、なぜ?
企業努力が結実!
これまでの記録は13年前、我孫子GCで行われた同大会で4日間のギャラリー数が1万3140人。今回はそれを709人上回る1万3849人だった。ちなみに同週の男子ツアー、マイナビABC(ABCGC、兵庫県加東市)は4日間で9805人だった。
これまでの記録を持っていた我孫子GC(千葉県我孫子市)は東京からのアクセスの良さで納得できるのだが……。
ギャラリー増加には人気選手の活躍でシニアツアー自体が盛り上がっていることもあるが、白山ヴィレッジに聞いてみると、コース側の"企業努力"も大きかったようだ。
「まずは会員へのおもてなし。民事再生中でもあり、会員に迷惑をかけているおわび・日頃のお礼の意味もあって招待状を配りました。18番ホールサイドには会員用の席を設け、併設のホテルロビー、2階も開放しました」(大会コーディネーター、沖津寛氏)
また、前年優勝者・倉本昌弘の伊勢神宮への特別拝観の便宜を図るなど、話題作りに奔走。廣野GCにあるJGAミュージアムの出張も実現させた。
「館員にエジンバラ大学に留学した者がいて、その個人所有の収集物も借り、世界のゴルフの歴史をコンパクトに展示しました」(JGAミュージアム参与、武居振一氏)
展示は賞金王争いをする崎山武志がわざわざ公式ガイドブックを買って訪れ、「講演のネタを仕入れに」と熱心に見学していたほどだった。
そして話題作りとしてもうひとつ、同コースのオーナー、福田正興氏の趣味と実益を兼ねたドローンによる空撮があった。この映像はNHK中継に取り入れられ、迫力ある映像が好評を博した。
ギャラリー数減少に悩む男子ツアーも参考にしたらどうだろう。
【関連記事】こちらも注目です!
2013/11/05 日本オープン入場者数が歴史的不入り。その原因はスター不在?
2010/09/06 なんでこんなに人が多いの?ファンケルシニアギャラリー数が2万人突破
2009/09/04 シニア開幕戦の入場者数が同週の男女ツアーに勝ったワケ
一覧へ戻る
|