先日の日本シニアオープンで、本誌でおなじみの田村尚之が3日目終了後に失格処分となった。驚いた人も多いだろうが、理由は使用ドライバー(TRPX AirD︲013)がR&Aの「適合ドライバーヘッドリスト」に記載されていないことが判明したためだ。
適合ドライバーだったが……
事の発端は大会2日目の金曜の夜、JGAの大会本部に寄せられたアマチュアゴルファーからのFAXだった。
「私も田村選手と同じドライバーを使っていますが、R&Aのリストに入っていないので、確認できますか」といった内容だったという。
翌日、JGAは田村が当該クラブを使っていることを確認。そのうえでR&Aに問い合わせたところ、適合証明書は発行済だが、リストへの記載はメーカーからの連絡待ちの状態で未掲載であることがわかり、規則=大会ローカルルールの「競技の条件」により第3ラウンド終了後、競技失格が告げられた。
R&Aは適合証明の裁定書をメーカー側に送付する際、リスト記載日を尋ねる。しかし、リスト記載=情報公開となるので、どのメーカーも空欄で返信。後日、記載日を連絡するのが通例という。
田村もメーカーからそのような説明を聞き、「すぐに記載される」という認識で使い始めた。ところが、その記載がこの日まで行われていなかったのだ。メーカーのTRPXは、「私どもの不手際。田村プロ、ご家族、関係者の皆さんに深くおわびします」(同社)と、恐縮しきり。リスト掲載までには「時間がかかる可能性があります」(同)とし、田村は翌週の富士フイルムシニアでは、別モデルに差し替えて出場した。
大会では『使用ドライバーを同リスト記載クラブに制限する』と「競技の条件」に明記している場合としていない場合がある(プロ、トップアマの大会では基本的に記載されている)。競技に出る人は、確認したほうがよさそうだ。
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