米国のチャンピオンズツアーは先頃閉幕したが、圧倒的存在感を示したのは、58歳のベルンハルト・ランガーだった。その強さの秘訣とは?
ほっそりした体つきは昔と変わらず
ランガーは最終戦には敗れたものの、ポイント制で年間王者を決めるチャールズシュワブカップを至上最多3度目の獲得。4年連続7回目のシニア賞金王にも輝き、追随を許さない活躍ぶりである。その強さの心技体を探ってみよう。
まずは「心」──。
「父親がシベリアでソ連軍の捕虜になったが、収容所から脱走、その後も過酷な人生を送っていてその生き様に影響されている。15歳でプロになり、キャディをしながら生き抜いたたくましさがある」と同年齢で、長年ランガーを注視してきたテレビ解説者・佐渡充高氏。
また、「ドイツ人らしく勤勉・真摯。それでいてギャラリーで来ていた奥さんを見初めて口説いた大胆さもある。子どもがキャディをしたりして家庭円満なのも充実の一因」とはゴルフ評論家・岩田禎夫氏。
では「技」は。
「ロングアイアンが得意。距離も自分で必ず器械を押して18ホール計測し、センチ単位でつかむ。その緻密さがアイアンを正確無比にしている」(佐渡氏)
「クルマのトランクを覗いたことがあるが、シャフトがごろごろ。硬いシャフトで正確さを優先させるため、常に試行錯誤しているようだ」(岩田氏)
最後に「体」。
「20歳の頃から体型は変わらず。食事管理、ストレッチなど徹底しています。40肩など、加齢で陥る病気も一切なし」(佐渡氏)
「頑丈の一言。今でいうところの体幹が強い」(岩田氏)死角は、来年からのアンカリング禁止だけのようだ。
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