男子ツアーでは試合数の減少やスター選手の不在が叫ばれる一方、シニアツアーは活況を呈した1年だった。
室田(左)と崎山(右)がデッドヒート
11月29日の「いわさき白露」で全13試合を終え、室田淳が4度目の賞金王に輝いて終幕したシニア。
60歳になっても衰えを見せないベテランの室田淳と、シニア3年目にして年間4勝と開花した崎山武志との賞金王争いがヒートアップ。シーズン中盤では、優勝者に室田、崎山の名前がほぼ交互に並んで話題になった。結局、キング争いは崎山が米チャンピオンズツアーのQスクールファイナルを受けるために「いわさき白露」を欠場したため、最終戦を待たずに、室田に確定。
また、10月29日から三重県の白山ヴィレッジGCで開催された「日本シニアオープン」の最終日は、ゴルフ場の支配人となってしばらくツアーから遠ざかっていた55歳の平石武則と、シニアルーキーの米山剛の一騎打ち。18番までもつれこむ接戦を制したのは平石だったが、それを見届けたギャラリーは5182人(同週開催の男子ツアーマイナビABCは最終日4097人)。4日間の通算では1万3849人の集客で、02年に同オープンが我孫子GCで開催された際の入場者記録を塗り替えるものになり、シニア人気の一端が窺えた。
09年には年間6試合まで激減していたシニアツアーだが、このほど来年4月に開催される新規の「ノジマチャンピオンカップ」も発表されるなど、さらなる活気にあふれている。
選手たちもやる気満々だ。なかでも12年に米シニアツアーを撤退し国内に専念していた尾崎直道は、再度アメリカに挑戦するため、カリフォルニアでの地方予選を突破。12月1日からアリゾナで行われるQスクールファイナルに駒を進めた。
「最近の若い選手は海外志向が低い」などといわれるが、シニア組は、崎山しかり直道しかり、齢50を過ぎてなおチャレンジ精神旺盛。シニアツアーの活況を象徴しているようにも思える。
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