シード権があるかないかは、プロゴルファーにとっては死活問題。毎年繰り広げられるシード当落の悲喜こもごもだが、昨年から導入された第1シード、第2シードというわかり難い制度のせいか、かつてほど話題になっていないようだ。
シード選手とは、基本的にそのシーズンのどの試合にも出場の意志さえあれば出られる選手のこと。シードに入れなかったり、落としたりした選手は、QTから出直すか、下部ツアーのチャレンジトーナメントから再起するしかなかったのが、これまでの制度だった。ところが、昨年から賞金ランク60位までが第1シードで、61~75位までが第2シード(いずれも無資格者を除く順位)という制度が導入されて話がややこしくなってしまった。JGTOは、第2シードもシード選手としているが、実際のところは、高額賞金の試合が続く秋の陣への参戦は保証されていない。今年から実施されている「フォールシャッフル」という出場優先順位の見直しで、出られない場合もあるのだ。
QT上位とチャレンジ賞金ランク上位の資格で試合に出ている選手の場合、その時点での獲得賞金で出場優先順位を見直すリランキングが年2回行われる。今年は福島オープンとHONMAカップでそれが行われた。
同じ出場優先順位の見直しだが、リランキングとは別枠で行われるのが「フォールシャッフル」だ。その対象になるのが、QT組とチャレンジ組と、いわゆる第2シードの選手。賞金額がカウントされるのは、開幕からHONMAまで。そのランク10位までに入れば、秋の陣へ参戦可能。
若手の今平周吾や堀川未来夢らが初シードを喜ぶ一方、第2シードにも入れず、ファイナルQTに行ったなかには、ツアー7勝の今野康晴、同5勝のD・スメイル、3勝の丸山大輔などの大物もいる。2年前、42歳にしてツアー初優勝を飾った塚田好宣もそのひとり。「調整が間に合わず、結果につなげられなかった」と塚田は肩を落とした。
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