リオ五輪まであと半年余り。開催コースを視察してきたJGA(日本ゴルフ協会)山中博史専務理事によると、「金メダル獲得のカギはいかに風を制圧できるか」だという。
五輪開催コース(レセルバ・マラペンディGC)は南太平洋に面した砂丘に造成されたシーサイドコース。日本では東京GCを改造したギル・ハンス、往年の女子名選手エミー・オルコットにより設計された。7226ヤード、パー72。グリーンやフェアウェイがうねり、リンクス風なロケーションという。
「一口でいうと木がないパインハースト。パインのようにウェイストエリア(荒地)、バンカーが多く点在しています。五輪が行われる8月はリオでは冬で強風が吹くといっていました。ましてやさえぎるものがないので、スコアメイクの鍵は風への対応力だと思います」(山中氏)
このコースのシェイパー(現場での造形担当)だったベンジャミン・ウォーレン氏は「海から吹き上げる断続的強風がハザード。それに風向きが毎ホール変わるようにレイアウトしてありました。やはりいかに風を読むかだろうですね」と語る。
芝はグリーンがシーショアパスマラムという種類で、文字通り波しぶきに強く、日本では沖縄の喜瀬CCのグリーンに採用されている。その他のエリア(ラフはない)は日本の高麗芝だという。暖地型だと多くはティフトン種だが、高麗芝なら日本選手には有利になろう。下が硬いから転がるし、飛距離不足に頭を悩ますことは少ないかも。「しかし風とピンの位置によっては難攻不落のグリーンになることもあるでしょうね。ビデオであらゆる位置から撮影してきました」(同)
今後は同氏が丸山茂樹ヘッドコーチに視察結果を報告。強化指定選手(男女計16人)が発表されることもあり、いよいよ五輪へ向けて本格始動する。
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