正月休み明けの4日、米ツアーから届いた最初のビッグニュースは「PXG」という日本ではほとんど無名のメーカーによるビッグな選手契約だった。いきなり注目メーカーとなったPXG社とは?
同社が新たに契約を結んだプロは、昨年の全英オープン覇者のザック・ジョンソン、一昨年のフェデックスカップ王者のビリー・ホーシェル、昨季各1勝のクリス・カークとジェームズ・ハーン、女子メジャー2勝のクリスティ・カーなど、現役バリバリの男女有力選手8名。
「どの選手にも前契約メーカー以上の契約金は支払っていない」と同社は説明するが、それでも合計で数十億円の巨額に達するはず。
もともとPXG=パーソンズ・エクストリーム・ゴルフは、ボブ・パーソンズというゴルフ好きの大富豪(IT関連企業の創業者)が昨年ライアン・ムーアと契約し、ツアーに参入したメーカー。
パーソンズ氏は「以前は、ゴルフ用具で年35万ドル(約4200万円)近く使っていた」とメディアに明かすほどのゴルフ狂。どうせなら自分でクラブを作ってしまおうと、ピンから2人のクラブデザイナーを引き抜き、採算度外視で開発に当たらせた。
そして、昨年ムーアが手にして現れたのは、ソールもしくはバックフェースに可変ウエイトがずらっと並ぶ特徴的なデザインのクラブだった。残念ながら、昨年のムーアは未勝利に終わったが、39位とまずまずの成績を残し、今年はザック・ジョンソンらと同社の初勝利を目指す。
ちなみに、同社はボールも開発。既にUSGAとR&Aの公認球リストに登録済みだ。
そして、さっそくツアー優勝となればクラブ購入を求める声が上がるだろうが、同社はセット価格5000ドル(約60万円)、ドライバー700ドル、アイアン1本300ドルでの販売を予定とのこと。さすが大富豪が作らせたクラブ、といった値段だ。
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