「罰金なんて意味わからない」あの優しいスピースが〞切れたワケ
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2016/02/16号
2016/02/09更新

「罰金なんて意味わからない」
あの優しいスピースが〞切れたワケ

 世界ランキングの1位のジョーダン・スピースが、欧州ツアーのオフィシャルとトラブった?

スケープゴートにされちゃった? スピース

 長いゴルフ不況のなか、欧米ではその原因の一つが、プレーに時間がかかることだといわれている。そのため、ゴルフ団体の多くがスロープレー撲滅の活動を積極的に行っているのだが、欧州ツアーが新たな対策を打ち出し、その最初の犠牲者(?)となったのが、スピースだったのだ。

 「もっと常識的に考えてみろ」とスピースが文句をいったのは、先のアブダビ選手権の初日のことだ。「後ろの組はまだフェアウェイにも来ていなかった。プレーを遅らせたわけでもないのに罰金なんて、意味がわからない」ということなのだが、欧州ツアーの定めたスロープレーに関する新基準は、米ツアーとは異なっている。通常、前の組と1ホール開けると時間計測の対象になるが、新基準では、スタートした時点の前の組との間隔(時間)を維持しなければ、計測の対象となり、2回計測されただけでも罰金となるのだ。

 スピースが科せられた罰金は2000ポンドで33万円強。金額的にはスピースには何でもないし、罰打の対象にはならなかっただけ良かったのかもしれないが、スピースは、プレー中にペナルティを言い渡されたことに怒り"スロープレーヤー"のレッテルを貼られるのを嫌ったようだ。

 「5時間以上かかるラウンドというのは、ゴルフというスポーツを損なうものだ」と欧州ツアーのトップが語り、断固とした態度で臨むという姿勢もわからないでもない。しかし、今回の罰金騒動に関しては、スピースがスケープゴートになったのではとの見方もある。確かに、相手が相手だけにアピール力は充分だった。それだけ、スロープレーに対して厳しくする姿勢の表れなのかもしれない。

 
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