タケ小山の「世界パトロール」(週刊ゴルフダイジェスト2/16号 109ページ)でも取り上げたが、欧州男子ツアーで、練習日、プロアマに限りショートパンツが解禁になった。背景にはゴルフ界全体の"狙い"があるようだ。
短パン推進派の筆頭だったイアン・ポールターは「ゴルフの進化を邪魔する古めかしい決まりなんて取っ払え。誰にとってもいいことだ」と、気炎を上げた。
選手のこういった発言を受けて全英オープンを主催するR&Aでも、正式発表はまだだが、この提案を受け入れるようだ。ただし今年の全英(ロイヤルトルーン)では、短パン使用は見送られるという。欧州ツアーにはメジャーが3つある米ツアーに比べ"市場が広がらない"危機感があり、ゴルフファンだけでなく、アマチュアゴルファーの減少にも悩んでいる。今回の短パン解禁も前頁のスロープレー防止策とともに、ゴルフ大衆化のための一環といえなくもない。R&Aが2年前、260年の禁制を破り14人(昨年7人追加)の女性会員を受け入れたのも同じことがいえるだろう。
ともかく保守的なR&Aが認めたのだから、米ツアーや、全米オープンを主催するUSGA(全米ゴルフ協会)も解禁するのではとの向きもある。
米国留学経験もあるUSGA、R&Aの競技委員の川田太三氏は「特に米国東部、北部の人は陽光に肌を当てたいという欲求があり、寒い時でも短パンをはく。だからといってUSGAが簡単に短パンを認めるとは思えない。伝統がない国だけに、伝統を偏愛的に重んじるところがある。その保守性はクラブにおいても英国より強固だと感じる」
欧州の開明性か、米国のコンサバか。短パン問題は意外と根が深いのである。
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