キャディバッグに入れられるのは14本のクラブだけだが、先のマスターズで優勝したダニー・ウィレットと2位タイのリー・ウエストウッドは"15番目のクラブ"を持っていた!?
データ重視の28歳
といっても、本当のクラブの話ではない。「15th Club」というイギリスの会社の分析データのことだ。この会社、サッカーのプレミアリークのクラブなどに、戦略用のデータを提供している「21Club」の子会社。昨年、ライダーカップの欧州チームのキャプテンとなったダレン・クラークが「ライダーカップのために、これ(のゴルフ版)が必要だ」と語ったことから作られた。
この新会社が開発した「ワッグル」というソフトが初めて使われたのが、今年1月のユーラシアカップで、ソフトを使った欧州チームが圧勝。そしてウィレットが2月のドバイで欧州ツアー4勝目をあげると、マスターズでも、1、2フィニッシュとなり俄然注目を集めた。どんなデータなのか詳しいことは企業秘密として明かしていないが、同社のトップであるブレーク・ウースター氏は「パー5で、刻むかグリーンを狙うか迷ったとしたら、私たちはボールのライや風、選手の実力をベースに確率的なデータを与えることができる。つまり、同じようなポジションから刻んだ選手より、グリーンを狙った選手のほうが例えば60%スコアが良かった、といったデータだ」と例えを挙げている。
ウィレットのVは"データの勝利"ともいえそうだ。
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