8月開催のリオ五輪にトッププロたちがぞくぞくと"不参加"を表明している。
悩めるキャプテン、G・プレーヤー
まずは、53 歳のビジェイ・シン。表向きの理由は「ジカ熱が怖いから」。ただ、以前から五輪よりメジャーと語っていたことから、要は五輪を重視していないし、歳をとった自分には"向かない"との判断だろう。これで、フィジーからの出場選手がいなくなったのはオリンピックゴルフにとっての痛手となりそうだ。
痛手といえば、世界ランキング7位のアダム・スコット(35)の不参加も大きいようだ。理由は「公私の非常に多忙なスケジュールと他の約束や義務のための判断」。7月に全英オープンと全米プロが開催され、8月の五輪が終われば、米ツアーのプレーオフが待っているなか、この間、オーストラリアに一度帰国しなければならず、ブラジルへの移動などを考えると無理があるのも確か。スコットの判断もわからないでもないが、ある意味、これが世界ランキング12位のルイ・ウエストハイゼン(33)のオリンピック不参加の引き金になったのかもしれない。「私は常に南アフリカを誇りを持って代表してきたつもりだ。今回の判断は、(家族とスケジュールの問題のため)考え抜いた末に出した結論だ」という。南アでは、その後、チャール・シュワーツェル(31)も五輪不出場を表明、同国のゴルフチームのキャプテン、ゲーリー・プレーヤーは「失望している」とコメント。
南ア以外でもスペインのミゲル・アンヘル・ヒメネス(52)ら有名選手の辞退は続いている。
インターナショナルゴルフフェデレーション(IGF)のピーター・ドーソン会長は「この夏、選手達が直面するスケジュールの問題に対してIGFは理解している。しかし、何人かのトッププレーヤーの今年のオリンピック不参加は残念だ」としている。「オリンピックは5番目のメジャーと考えて準備をする」(J・スピース)、「金メダルはグリーンジャケットよりも価値がある」(B・ワトソン)と、オリンピックに意欲を見せる選手も多いが、4年後の東京五輪では日程問題がクリアになることを願いたい。
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