先週の木曜日、全英オープン開催コースであるミュアフィールドは会員投票の結果、女性の入会を認めず、従来通り男性限定クラブの運営を堅持することを明らかにした。すると、R&Aはさっそく同コースを全英オープンの開催ローテーションから外すと発表。世界中で大きなニュースとなった。
“トランプ問題” でターンベリーもローテ外し
全英オープン開催コースでありながら、"女人禁制"とするクラブには多方面から解放の圧力が増加。2014年に"ゴルフの総本山"ロイヤル&エンシェントGCが女性会員を承認すると、これにロイヤル・セントジョージスが続いた。そして、残るロイヤル・トルーンとミュアフィールドも同様の方向で段取りを進めていた。
ミュアフィールドは直接、会員投票で会則の変更を諮った。しかし、それには全会員(648票)の2/3(432票)以上の賛成が必要なのだが、報道によれば、今回の結果は賛成397票、反対が219票で否決された。
すると、全英オープンを主催するR&Aはその日のうちに、「全英オープンは世界で最も偉大なスポーツイベントのひとつ。今後、女性メンバーを認めないコースでは開催しない」(マーティン・スランバーズ最高責任者)として、ミュアフィールドを現在10コースある開催ローテーションから外すと発表した。
ミュアフィールドのクラブは「オノラブル・カンパニー・オブ・エジンバラ・ゴルファーズ」という世界最古、1744年設立で、会員たちは古い伝統に強い誇りを持っているとされる。今回の投票の前には、「女性が入会すればスロープレーの恐れがある。クラブ伝統の(昼食、プレー後の飲食をともに楽しむ)フォーサムマッチが制限されることにも」と女性入会に対するリスクを主張する怪文書まで出回ったという。
確かにクラブの伝統は守られた。だが、全英オープンからミュアフィールの舞台が消えるのは寂しい限りだ。
前回13年大会では松山英樹が6位、前々回02大会では丸山英樹が5位に食い込んだ日本人には思い出深いコース。復帰が近いことを望む。
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