フィル・ミケルソンが絡んだインサイダー取引事件が大詰めを迎えている。
事件の当事者二人は刑事告発され、ミケルソンは取引で得た利益と金利を含めて約1億1000万円を証券取引委員会に支払うことになった。
大筋はこうだ。
ミケルソンの知り合いでスポーツギャンブルをなりわいとするビリー・ウォルターズ被告は、ウォルターズに借金をしていたトーマス・デービス被告からデービス被告が会長を務めていた米最大の牛乳メーカーの会社分割の情報を得て、その情報をもとにした株取引で利益を上げた。
ウォルターズ被告からギャンブルでの負債を負っていたミケルソンもウォルターズ被告から情報を得て、この牛乳メーカーの株を売買。1億円近くの儲けを上げ、ウォルターズ被告に借金を返却したという。
デービス被告はすでに罪を認めて司法取引に応じているが、過去4回告発されていることから、今回は罪を逃れるのは難しそうだ。
ミケルソンについては、得た情報が不法に入手したものと知っていたかどうかが問題になった。しかし、あくまで二次的な情報で証拠もなかったことから、証券取引委員会の求めに応じて、ミケルソンが利益を返却することで、話は落ち着いた。つまり、ミケルソン自身がインサイダー取引で告発されたというわけではない。
年間60億円近く稼いでいるミケルソンにすれば、1億円強の返却は大した問題ではないかもしれない。ただ、彼の"印象"がダメージを受けたことは確か。とくに"黙っていない"と思われるのがミケルソンの大スポンサーで、キャップにもロゴが入っている「KPMG」だ。実は、同社は世界の四大会計事務所のひとつ。会計事務所がインサイダー取引にかかわった人物を後援するのは、当然イメージが悪く今後の動向に注目だ。
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