リゾートトラストレディスは最終日、午後2時半に中止が決定し、前日首位の表純子の優勝が決まった。このテレビ中継を観ていた視聴者から不満の声が編集部に寄せられたのだ。
いわく「現在の状態と前日の試合を流すだけ。中断しているのはわかったけれど、前日も見たばかりの映像だったのでつまらなかった」
この日、地上波は生中継の予定だった。女子ツアーの地上波の生中継は、今回のリゾートトラストや日本女子オープンなどわずか。3月のTポイントではスタートからホールアウトまで生放送され「これぞゴルフ中継の醍醐味」と評価が高かっただけに、視聴者の"残念感"も大きかったようだ。
「普通、テレビ局は中止になった場合の"絵"は用意しておきます。大会の歴史のハイライトシーンとかね。ところがこの大会は同じコースでやっていないので、それもできなかった」とはTポイントなどで生中継を解説したタケ小山氏。
地上波での生中継は視聴者にとってベストだろうが、今回はそれが"仇"になった面もある。優勝争いを生中継時間(午後1時55分~午後3時20分)に当てるため、アウトとインからスタート。それが試合を45ホールで成立させられなかった原因ともなった。LPGAの規定で、「最終日の競技を18ホールから9ホールに短縮するには、スタート前に告知したうえ、すべての選手が同じティからスタートするワンウェイ方式をとらねばならない」となっているからである。
天候の読みも甘かったといわざるを得ない。競技ディレクターは、「午後3時以降に天気が悪くなる予報だったので……」と歯切れが悪い。
「結局は予備日をもたないことによる悲劇だと思いますが、LPGAは今回の痛い経験を糧にしてほしいですね」(前出・タケ小山氏)
会場で試合を観戦したギャラリーに入場券の払い戻しも行われず、テレビ視聴者もがっかり。隆盛の女子ツアーだが"誰のための試合か"改めて考えるきっかけになったかもしれない。
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