だんだんと暑くなり、ラウンドでもつい「カートに乗ったほうがラク」となる向きも多いだろう。"省エネゴルフ"もいいが、「歩かなければもったいない」というのが、医師の長尾和宏氏だ。
「病気の9割は歩くだけで治る」と主張する長尾医師。歩くのが健康にいいのはよく知られているが、「治る」とはこれいかに。
肥満に伴う糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、歩くことで体重が減り、血糖や血圧、コレステロール値に好影響が出るのはわかる。しかし、長尾氏は、日本人の2人に一人がかかるというがんについても「最大の予防は歩くこと」と主張する。「動かない動物ほどがんになりやすいことがわかっていて、常に動き回っている野生動物はほとんどがんになりません。歩くほどに免疫細胞が活性化されるからです。がんになってからも同じで、歩くことによって免疫力も上がり、治療に耐えられる体力を維持できるのです」。つまり、"歩くスポーツ"であるゴルフは病気の予防だけでなくがんとの闘いでも有利になるというのだ。
また「認知症対策にもゴルフが一番」と長尾医師。というのも、「"計算をしながら歩く"ことがいいのです。認知症が始まりかかっている軽度認知障害(MCI)の人たちを集め、毎日1時間、50から3を引いていく計算をしながら歩いてもらったところ、1年後には脳内にたまりかかっていたアルツハイマー病の原因のアミロイドβが消えていたという研究報告もあるんです」。
つまり、MCIの段階ならば"頭も使いながらながら歩く"(ゴルフ)ことで、自力で元に戻せるということ。長尾医師は「軽度認知症が始まりかかっている方で、体は元気でまだラウンドできるのに、計算が苦手になってコースから遠ざかるという人もいますが、もったいないことです。そんなときは、同伴者が上手に手伝ってあげればいい。競技としてだけでなく健康長寿のためのゴルフをもっと意識してもいいのでは」
どうも忘れっぽい、人の名前が出てこない……そんな人こそラウンドに出るべし!
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