6年連続でツアー初優勝者を出した日本ゴルフツアー選手権。6人目となったのは塚田陽亮(31)だった。13年にランク58位で賞金シード入りしたものの、ほぼ無名。どんな選手なのか。
塚田(左)と盟友の勇太
ツアー選手権で塚田のバッグを担いだのは、かつて藤田寛之のパートナーを務めていた梅原敦キャディだ。
「僕にとって20勝目となる節目の大会がツアー選手権だったのは嬉しい」と梅原氏。最終日を前にして、梅原氏は「クラブハウスリーダーで上がれば、おそらく勝つのは塚ちゃんだ」と話していたというから、さすが歴戦のベテランだ。
「抑え込んだ低い球が打てるのは、藤田プロと共通する魅力」と梅原氏はいう。
塚田がその技術を磨いたのは、トップアスリートを輩出する米フロリダのIMGアカデミーだ。中3から留学し、「授業が英語なので大変でした」(塚田)
留学中も度々帰国して日本のジュニア大会に出場し、そこで同い年の池田勇太との親交を深めたという。
08年にプロ転向。アジアンツアーやチャレンジトーナメントが主戦場だった。12年にチャレンジランク5位でツアー出場資格を得たのを足がかりに賞金シードを獲得。しかし、なかなか上位争いに加われず、昨年からプロコーチの堀尾研仁に師事するようになる。堀尾は群馬にあったデビッド・レッドベターアカデミーでティーチングを学んでいたが、留学前の塚田もそこで寮生活をしていたのだ。
「僕は45歳で塚田とはひとまわり以上も年が離れていますが、兄貴のような存在になっています」という堀尾の課題は、塚田のインパクトポイントを安定させることだった。
昨年、出身地の長野県を拠点に塚田陽亮ファンクラブが結成された。主導したのは、大学時代からの友人で現在マネジャーも務める北野良路氏。「面白いヤツですし、長野県を盛り上げようとファンクラブを作りました。全英オープンやブリヂストン招待が楽しみです」と北野氏。
ツアー選手権の優勝でWGCのブリヂストン招待と全米オープン出場資格をゲットした塚田。7月は忙しくなりそうだ。
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