USGAとR&Aが2002年から共同で調査・発表している、世界主要7ツアー(米、欧州、日本男子、ウェブドットコム、米シニア、米女子、欧州女子)における飛距離データの最新版が先日、公開された。
それによると、2003年?15年のシーズン終了までの期間で、主要7ツアーのうち4ツアー(米、欧州、ウェブドットコム、米シニア)では、ツアー全体の平均飛距離は伸びているものの、伸び率は1パーセント(距離に換算すると1年につき0・2ヤード)にとどまっている。それどころか、日本男子ツアーを含む、それ以外の3ツアーでは、1パーセント飛距離は落ちていることがわかった。
そもそもこの共同調査は「ゴルフの発展はテクノロジーではなく、プレーヤーの技術によって支えられるべき」との理念に基づき、必要ならば用具に関するルール改訂を行う"裏づけ"のために始まったもの。調査開始の2002年以降、クラブの高反発規制(SLEルール、2003年)、ペンデュラムテスト導入(2004年)、ヘッド体積とクラブ長さ規制(2005年)、ヘッド慣性モーメント規制(2006年)と、度々、飛距離を抑制するためのルール改訂が行われてきた。
USGAのCEO、マイク・デービスは「ゴルフが将来にわたって存続し、誰もが楽しめるものであり続けるために、我々が下す判断とそのプロセスを理解してもらうために」この調査の継続と調査結果の公表が重要であるとし、R&Aの最高責任者、マーティン・スランバーも「飛距離規制の問題は常に議論の的になるが、このデータは信頼できる情報源として、議論を深めるものだ」としている。
ちなみに、飛距離の伸び率が頭打ちなのにもかかわらず、平均スコアは、各ツアーともわずかずつよくなっている。飛距離規制の足かせが技術の向上を促したといえなくない結果だ。
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