ジカ熱を理由にローリー・マキロイがオリンピックの出場を辞退するのではとのニュースが出たと思ったら、今度はジョーダン・スピースがオリンピック出場に「?」マークをつけた。リオ五輪、大丈夫なのか?
もともと過密スケジュールをぬってでも五輪に出たいと発言していたスピース。しかし、「オリンピックの出場が健康への脅威より価値があるとは思えない。その脅威が著しいものであるならば、私は行かない。しかし、今の時点で私が知る限りでは、オリンピックは非常に記憶に残る経験となりそうで、アメリカのために金メダルを取りたいと思っている」と、やや迷いが感じられる発言に変わってきている。
南半球のリオは冬で、ジカ熱の脅威は、さほど大きなものではないとする声もある。これから約3カ月、メジャーをはじめ、ビッグイベントが相次ぎ、過酷なスケジュールのなかでのオリンピックとあって、ジカ熱がトップ選手の出場辞退の言い訳になっていると指摘する向きもある。しかし、ほかにも、今のリオには、出場を辞退するための言い訳が数多くあるのだ。
選手を不安にさせるのはジカ熱よりも治安という声もある。過去30年で最悪の不況にあるブラジルでは貧富の差が広がり、オリンピックには警察だけでなく1万人の軍人が治安維持にあたらねばならないほど。せっかくリオに行っても、安全上の理由から選手村とゴルフコースを往復するだけということはありえる。
選手村に泊まらなければ、一流ホテルが軒を並べる海岸沿いに宿泊することになりそうだが、交通事情が非常に悪い。現在、リオのダウンタウンとオリンピックセンターを結ぶ地下鉄の建設が進められているが、完成予定はなんとオリンピック開会式前日の8月4日。「ほんとに間に合うの?」の声も上がっている。
さまざまな不安材料から選手が出場を迷うのも、無理がない気がする。
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