今年の日本女子アマを制した髙橋彩華(さやか)さん。勝みなみや新垣比菜らと同学年の高3だが、ゴルフを始めたのは10歳。8年でビッグタイトルを手にした経緯は……。二人三脚で歩むコーチの井上星一郎プロに聞いた。
ゴルフを始めたのは遅かったが「もともとフルコンタクトの空手をやっていたこともあり、体はしっかりしていた」と井上プロ。さらに驚いたというのが「話を聞く態度。武道の影響があるのかもしれませんが、目を見てしっかり話し、聞く。これも才能かなと思いました」。高橋さんの態度に、井上プロもどんどん"本気"になっていったという。
ただ「球を打つほうは全然で、7番アイアンがしっかり当たるまで半年くらいかかったでしょうか」。空手時代に左手の小指をケガしていた影響があったようで、回復すると「筋力もあるので飛びましたね」。小4でゴルフを始め、まったく当たらなかった半年を経て5年生ではハーフ30台で回るように。飛距離は周囲でも目を引き、井上プロのお下がりの420㏄のドライバーで打つと「高校生と交じっても勝っていました」。
大会で同年代の子と会えるのも楽しみだったという髙橋さんだが、小6~中1ではスランプも。「ゴルフで初めてプレッシャーを感じたようでした」。しかし、井上プロや父の剛さんの「緊張は誰でもするんだ」との言葉もあり、調子を戻していった。
しかし、新潟を拠点とする髙橋さんにとって鬼門は春の大会。「雪のため、どうしても冬はラウンドに制限が出る。そこで、中2からタイ合宿を敢行しました」。現地では米女子ツアーも観戦。ポーラ・クリーマーやミッシェル・ウィ、タイのポルナノン・ファントラムのプレーに大感動して、ますます意欲が高まったという。タイでは4日間の国際試合にも出場し優勝も経験。日本女子アマも4日間競技で、高橋さん本人も「タイでの経験が生きたと思います。グリーンを外しても粘り強くパーが拾えるようになった」と話す。そして、この粘り強さ、ゴルフと向き合う真剣さこそが髙橋さんのゴルファーとしての強みだと井上プロ。
実は中3のとき、日本ジュニアに進めず「今日のラウンドでゴルフをやめる」と宣言したこともあるという。井上プロは「好きにしろ」といったそうだが、そのラウンドでホールインワンを出し、翻意。「ゴルフの神様が『やめるな』っていってたんですかね」(井上プロ)
生来の真面目さを"神様"に気に入られたのかも? 今後はプロへの道を突っ走ってくれそうだ。
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