大学授業で人気のゴルフ。ケイゾクに功労者あり
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2016/07/26号
2016/08/03更新

大学授業で人気のゴルフ。
ケイゾクに功労者あり

 大学体育のゴルフ授業が盛んなのに、その後の"継続"にはつながっていないのを改善するために立ち上がったのは1人の大学准教授だった。

 武蔵野美術大学の北徹朗准教授がその人。武蔵美のほか、東海大、中央大、電通大などでゴルフの授業を担当したが、「人気があるのに、その後、ゴルフを継続してやる学生が少ないのに気づき、この状況を変えたい」と思ったという。「ゴルフは考える時間が多く自然のなかでコミュニケーションができるスポーツ。それが将来的に心身の健康に必ず役に立つのに……」(北氏)と、まずは実態調査から始めた。

 全国の4年制大学782校のうちゴルフを採用した体育授業は延べ580授業、年間数万人~10万人が受講している。しかしその内容は大学グラウンドで、プラスチックの穴空きボールをショートアイアンで打ったり、ミニゲームをしたりする疑似体験でしかないとわかった(ゴルフ場では50授業程度)。この現状から北氏は用具、指導者の不足問題に注目。大学体育連合、PGA(日本プロゴルフ協会)、ゴルフ産業団体で構成されるゴルフ市場活性委員会の3者に、大学体育のゴルフ授業の充実を通してゴルフ普及の連携協定を呼びかけた。この試みは3者にとって渡りに船で、すぐさま連携協定を結んだという。すでに用品協会から大学側に900本のクラブ支給申し込みがあり、PGAはティーチングプロによるゴルフ授業も始めたい考えで武蔵美ではすでに実施している。また北氏は学生を対象にコースデビューにつながるプログラムも始めた。八王子CCに協力を呼びかけ、「Gちゃれ2016」を開催、昼食付きラウンドを3000円で提供する。「武蔵美だけで150人ほど受け入れ、近い将来のことを考えると大変なプラスと考えています」(八王子CC・佐々木進一支配人)

 具体的で実現可能なゴルフ振興策、ゴルファー人口の拡大につながることが期待される。

 
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