ナイキがゴルフギア事業から撤退するという突然のアナウンスがあり、ゴルフ業界に衝撃が走ったことは、すでにお伝えした通り。契約プロたちの、さらなる"最新動向"をチェックした。
迷えるマキロイ
タイガー・ウッズが故障でツアーを長期休業中のため、現時点でもっともホットなナイキ契約プロといえば、世界ランク5位(8月22日現在)のローリー・マキロイということになる。知名度、実力、一般ゴルファーに対する訴求力のどれをとっても、マキロイは"優良物件"なので、次の用品使用契約を取りつけようと、各メーカーの奪い合いになることは必至。事実、米ツアーのプレーオフ初戦、「ザ・バークレイズ」での記者会見で、マキロイは「ナイキから連絡があったのは、発表の2時間前だった。(北アイルランドの)実家の両親のところには、いろいろなメーカーから、ゴルフ用品があふれるほど届いているみたいだ。ボクは送ってくれと言った覚えはないんだけどね」と、すでに複数メーカーからの接触がある事実を明かした。ただし、当のマキロイは、すぐにはクラブを変更するつもりはないらしく、「クラブに関しては、今はすべてにおいて満足していて、せっかくしっくりきているものを、換えるタイミングは今じゃないと思う」と語っている。
マキロイに関していえば、来シーズンは、なかば「フリーエージェント」のような形で、さまざまなクラブを試しながら、今以上にしっくりくるクラブに出会えたと思えるタイミングで、新規契約を結ぶことになりそうだ。
その一方で、できるだけ早く次のクラブを探そうとしているプレーヤーもいる。韓国のノ・スンヨルは、ナイキ撤退の発表後すぐに、タイトリストのドライバーとアイアンをテストしており、バークレイズでは、早くも実戦投入。今後、新製品が出ないというだけでなく、ツアーでのサポート体制もいずれなくなるため、早く次の契約を決めて"安心して"プレーしたいという気持ちもわからなくはない。
今季の米ツアーは、すでに最終盤。マキロイの決断はいつか、それによってメーカー勢力図がどう変わるか、目が離せないところだ。
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