松山英樹がプレーオフシリーズを終え、賞金ランクで米ツアー9位、フェデックスポイントでは13位とこれまでの日本人選手では最高位。過去に米ツアーを主戦場にした丸山茂樹、今田竜二と比べながら、強さのポイントを探った。
丸山は2000年~11年まで米ツアーに在籍。3勝して賞金ランク最高位は02年の16位。今田の在籍は05年~12年で、勝利は1。賞金ランクは08年の13位が最高だった。
松山は13年から米ツアーに参戦、賞金ランクは27位、15位、そして今年9位と順位を上げている。しかも、2勝した試合は1つが準メジャー(メモリアルトーナメント)、もう1つは世界でいちばんギャラリーが入るフェニックスオープンという"大物"ばかり。
1985年から米ツアーを取材しているテレビ解説者の佐渡充高氏は「丸山の勝ったバイロンネルソン選手権は、タイガーらと競り合った立派な試合ですが、その勝ち方はミラクルアプローチのおかげという印象でした。今田もそうですね」。
つまり、丸山、今田とも小技の巧みさが勝利を呼び込んだというのだ。では松山はどうか?
「ロングアイアンで高い球を打ち、グリーンにピタリと止められること。これが際立っています。これまでの日本人にはできなかったことですし、欧米のトッププロに比肩するどころか、上回っているとさえ思えます。低い球なら日本人でも打てるし、ロングアイアンのかわりにユーティリティもある。しかし風の時、スピンを効かせたロングアイアンは何より強力な武器となるんです」
SGP(ストロークゲインドパッティング、各ホールの平均パット数に比べてどれだけ少ない打数に抑えられたかの指標)はツアー103位に終わった松山。あとはパットが入るかどうかだけで、勝利はいつでも手に入る位置にいるといえるだろう。
しかし、何よりパワーがなければ打てないロングアイアン。どおりで松山のゴルフが"大きく"見えるわけだ。
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