キーワードは"自分でやる"恩師が語る松山の強さ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2016/11/08号
2016/11/01更新

キーワードは"自分でやる"
恩師が語る松山の強さ

 日本オープンで圧倒的な強さを見せつけた松山英樹。いよいよ主戦場である米ツアーでの戦いも始まった。目標のメジャー制覇への新しいシーズンの幕開けだが、彼がここまで強くなった理由を東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督に聞いてみた。

日が落ちても熱心にファンサービスした松山。こういった面でも成長が!?

 阿部監督は、松山を世界で戦える選手として育てるために東北福祉大に入れたという。「僕もひとりぐらいは、世界で通用する選手を育ててみたいと思っていて、松山本人もそれに応えてくれたんですよ」と阿部氏。

 阿部氏は監督ではあっても、技術的なコーチでも、専門的なトレーナーでもない。そのため監督が考えたのは、できる限り松山を大舞台に立たせることだった。

 「学生時代からいろいろなところに連れて行って、自分で考えるという力をつけたのです。技術面でも体力面でも全部自分で考えてやっていくというのが松山なんです。そのためには『人の3倍も5倍も食べて、練習も人の5倍も10倍もやれ』と言っていましたけど、今もそうしているのは、彼の体つきの変化を見れば分かるはずです」と阿部氏が言うように松山の体は年々大きくなっている。

 飛距離的には、例えば松山より小柄なリッキー・ファウラーやローリー・マキロイのようにタメを強くすればもっと飛ぶ。しかし、あえてそういう飛ばし方をせずに体幹を強くして正確性と飛距離を両立させるのが松山流だ。

 「そういうことをコーチから教わったりせずに、自分で考えてやっている。日本オープンのあのラフは日本のトーナメントでは滅多にありませんが、そこからのアプローチはやはりアメリカでの経験があるから自然にできるんです」と阿部氏は、松山の、経験から学習し自分でモノにする能力を評価する。

 「松山はゴルフ部のコーチにもなってもらっていて日本に帰ると必ず仙台に来ます。部員たちには松山のゴルフに取り組む姿、背中を見て学んでほしいと思っています。比嘉一貴も小西健太も頑張っているし、卒業生のプロたちも頑張ってはいますが、はっきり言って、松山と同じになれるかと言えば、なかなか難しいですね」と阿部氏は苦笑した。

 
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