タイガー・ウッズのセーフウェイオープンの棄権で波紋が広がっている。
今回の"ドタキャン劇"で一番の疑問は、10月7日の金曜日に参戦の申し込みを行い、10日の月曜日に棄権していることだ。8日には母校のスタンフォード大でアメフトを観戦しており、写真などの証拠はないが、9日の日曜日には再びアメフトのLAレイダースの試合を見て、月曜日に自身の基金集めのイベントのために出かけたという。そして、タイガーが棄権するという噂は、すでに日曜日に流れていたのだ。
ハリケーンやライダーカップのために十分な準備ができなかったというタイガー。いわば練習不足を理由にセーフウェイを棄権したのにスポーツ観戦などで"遊んでいた"となれば、厳しい意見が出るのも仕方ない。
「誰でも14カ月も試合から遠ざかっていれば、神経質になるし、ましてこの大騒ぎだ」とセーフウェイのホストであるジョニー・ミラーは当初、一応の理解を示していたが、一方、「良い気はしない。まして、もしほかの試合で彼がプレーするのを決めたのならなおさらだ。単に何も語らずに試合の前の週にエントリーをして、ただ、試合に出てくれば良い」ともコメント。
試合の前売り券は売れに売れ、期待が大きかったぶん「人生最大のショック」とトーナメントディレクターのジェフ・サンダース氏が語るように、関係者に失望感を与えたのは確か。
アメリカでは、そもそも健康な選手が、エントリー後に調子が悪いだけで棄権しても良いのかという議論にまで進展した。
米ゴルフ誌では、トップアマの寄稿文を掲載。そのアマは、かつて不調を理由に試合を棄権しようと考えたが「せっかくのチャンスを逃すのか?」と問われて試合出場を決断。当時70を切ったことがなかったのに「65」を出し、本戦でパトリック・リードとラウンドする機会を得たというもの。つまり、エントリーした以上、健康である限り、出場するのがマナーという論調にアメリカではなっているようだ。
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