ブリヂストンオープンの小平智は初日91位、13打差からの逆転優勝だった。国内外の"大まくり優勝"の記録を紐解いてみると──。
これまで国内の男子ツアーで初日の順位からの逆転劇は、記録の残る1985年以降では01年ダイヤモンドカップで116位から優勝した伊澤利光が1位。2位は12年、パナソニックオープンで勝利した小林正則で110位から。3位は11年ミズノオープンで94位から韓国のハン・ジュゴンがごぼう抜き。今回の小平は4位の記録となる。
過去には1976年東海クラシックで予選通過最下位の青木功が優勝したケースも。「優勝しなければ2位もビリも同じと思っていたが、考えが変わった勝利。ゴルフはいかに諦めてはいけないか、本当に理解できた」との青木のコメントが残る。今回、小平も「諦めてはいけないことが改めてわかった」と話している。
海外では初日の順位が話題にのぼることは少なく、最終日の打数差が話題になることが多い。たとえば、09年全英オープンはポール・ローリーが10打差をひっくり返した。
「ジャン・ヴァン・デ・ベルデ、カーヌスティの悲劇」として記憶に刻まれている人も多いだろう。
1960年全米オープンでは、7打差をアーノルド・パーマーがひっくり返し、パーマーは一躍、全米のヒーローに。マスターズでは1956年、ジャック・バークJr.が8打差(2位はケン・ベンチュリー)、1996年にはニック・ファルドがグレッグ・ノーマンと6打あった差を逆転。話題になった。
カーヌスティの悲劇やマスターズのノーマンのように敗者の悲劇がクローズアップされるほど、ドラマとして長く語りつがれる傾向があるのは確か。今回の小平の優勝の陰にはそんな"悲劇の主人公"はいなかったようではあるが。
【関連記事】こちらも注目です!
2012/10/09 110位から大逆転優勝した“ミラクル”小林
2015/10/15 米ツアーホッと一安心!大逆転ありの最終戦を本命が制した
2013/12/10 女子賞金シード権争い大逆転を呼んだ上田の“1282”藤田の“7”
一覧へ戻る
|