国内女子ツアーはツアー競技の全日程が終了。賞金ランキングが確定したが、今年も50位以内の来季シード権をめぐる争いは、一万円札のわずかな枚数の差で決まる大接戦になった。
来季賞金シードが決したエリエールレディス。今年、最も劇的だったのは前週まで52位、シード権圏内に入るにはこの試合で80万円余り、最低でも30位以内に入る必要があった藤本麻子だ。予選ラウンドを33位タイで通過した藤本は残る2日間を68、67の好スコアでラウンド。終わってみれば13位タイまで順位を上げ、158万円を獲得。ランク49位でシード権のボーダーラインを突破した。
藤本は「1打の重みを痛感した1年だった。甘くない、厳しい世界」と振り返る。
より"1打の重み"を痛感したのは、50位で圏内に入った金田久美子と51位でシード権を失った茂木宏美だろう。2人の差はわずかに3万384円。1万円札3枚とワンコインでおつりがくる。
今季99ラウンドで7198ストロークした茂木にすれば、どこかで1打縮めればクリアできたかもしれない金額だ。
茂木は今週実施のファイナルQTを回避。ツアー競技からはしばらく遠ざかることになった。
シード権を分かつ金額差、今回は3万円余りだったが、昨年はさらに僅差、2万3167円で51位の福田裕子が涙を飲んだ。
今回、もうひとつ注目されるのがシード権獲得のための獲得金額。賞金シード最下位の金額が初めて2000万円の大台を突破したのだ。50位の獲得金額はバブル期末期の1992年に初めて1000万円を超え、年間試合数が30試合にとどまった2003年、04年の2シーズンを除き、1000万円台で推移したが、ついに2000万円台に。
ちなみに男子はカシオ、日本シリーズの2戦を残しての段階でだが、賞金ランク50位で2000万をやっと超えたあたりだ。
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