「松山英樹が完全にトッププレーヤーの仲間入りを果たした」。アメリカをはじめとする海外のメディアではそう認識され始めているようだ。
これまでも「ベストボールストライカー」などと評されていたが、なにしろ、過去5試合で2位が1回、優勝4回。しかもタイガーの試合(ヒーローワールドチャレンジ)で勝ったことで、タイガーと比較されるケースも増えたほど。
1997年のタイガーがマスターズで初勝利を挙げたビデオを5歳の時から繰り返し見ていたという松山。ヒーローワールドチャレンジの優勝直後には「マスターズが来週にでもあれば勝てるのでは?」との質問が飛んだ。しかし、松山は「来年でよかった」。つまり、いまが決して絶好調というわけではないということ。本人は、まだ課題があり伸びしろもあると考えているようだ。
松山急成長の理由はさまざま挙げられているが、メンタル面が大きいというのがメディア評だ。技術面は本人がいう「ハードに練習する」ことで着実に伸びる。その上でコースやグリーンに対する慣れや知識も増える。実際、第1ラウンドの年間平均パット数は2015年シーズンは29・48でランキング125位であったのに対して、16年シーズンは28・82の51位。それが今シーズンは25ストロークで1位となっているのだ。
さらに注目したいのは、バウンスバックという統計だ。これは、ボギーかそれより悪いスコアを叩いた次のホールでバーディか、それより良いスコアを打つ確率のことだが、松山は15年シーズンには18・98%でランキング135位。それが16年には22・87%の30位となり、今シーズンにはなんと66・67%の1位となっている。つまり、ボギーを叩いても引きずらず、すぐに取り返すタフさを身につけたというわけだ。タイガーはかつて数歩歩けば意識を切り替えるといわれていたが、ヒーローワールドチャレンジでは、15位だったタイガーと松山のこの試合でのバーディ数は同じ24。松山の切り替えの早さは、かつてのタイガーと同じ……いや、それ以上かもしれない?
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