松山英樹がタイトルをディフェンスしたフェニックスオープン。4大メジャーには含まれないが"ピープルズメジャー"と呼ばれるビッグトーナメントだ。なぜ、これほどまで盛大な大会になったのだろうか。
今年も4日間で65万人と、ギャラリー数では他の大会の追随を許さないが、もともとはアリゾナ州のローカルな試合にすぎなかった。注目された最初のきっかけはアーノルド・パーマーだった。当時絶大な人気を誇ったパーマーがこの試合に出場し、パーマーが誘うようにして、歌手で俳優のボブ・ホープがやってきた。田舎町にスターがやって来た"とばかりに、周囲の地域からも人々が集まるように。その後、地元アリゾナ州立大卒のフィル・ミケルソンというスターが出た。さらに、タイガーの活躍で、2万人ともいわれる大ギャラリーの16番は"ビールの雨が降る"といわれるほどに。会場には「鳥の巣」と呼ばれるイベントスペースがあり、人気スターも登場。ラウンド後の夜には、コースが違った顔を見せるのもこの大会の特徴だ。
アメフトのスーパーボールの週で、アメリカ人のパーティ気分が盛り上がっているのも人気の要因のひとつかもしれないが、もっとも注目すべきは、この試合がサンダーバードといわれる市民団体によって運営されていることだ。試合の賞金はスポンサーが支払うが、入場者のチケット収入などは、まるまるこの市民団体に入り、それが地元のチャリティに回される。昨年は900万ドルが集まったということで、お金を使っても"惜しくない大会"といえるだろう。
トーナメントの"格"は決して高くはないが、ファンに特別に愛されているのがフェニックスオープン。2年連続優勝の松山がアリゾナのゴルフファンの心をつかんだのは間違いないだろう。
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