先週のスタジオアリス女子オープンのマンデートーナメント(主催者推薦選考会)で、またも"アマチュア旋風"が吹き荒れた。
マンデートーナメントの参加選手は79人。うち14人が本戦への出場を果たしたが、その14人の内訳はプロ2人に対しアマチュアは12人だった。
同オープンは2005年の第1回からジュニアゴルファーの育成に注力しており、推薦選考会に毎年多くのアマチュアを出場させてきた。今年は過去最高の52人のアマが参加した。そもそも、マンデー参加者の65%がアマチュアだったわけだが、それにしても12人というのは過去最多。これまでの最多通過人数は13年大会の9人だった。
アマチュアがこれほど強くなった背景には、プロの試合への出場機会が多くなったことが要因の一つに挙げられる。女子ツアーでは2000年前後からアマチュアのプロの試合への推薦による出場が次第に多くなってきた。当初は、2000年に宮里藍の14歳でのダイキンオーキッドや2001年に11歳でゴルフ5レディスに出場した金田久美子など、選手の地元の大会への出場が多かったが、次第に全国に広がった。
腰痛による手術を経て、現在ツアー復帰中の天沼知恵子(41)は今のアマチュアの推薦出場枠の拡大について「ジュニアや若手の育成という点では良いと思う。一方で、25~38歳くらいの中堅のプロがツアーから抜け落ちるということもある。生活がかかっていないアマは思い切りいけるが、プロはワンチャンスをものにできない部分がある」という。さらに、昔のゴルフ場のキャディ上がりのプロや学生などと比べて、今のプロは縦や横の繋がりが希薄になっているために、いったんシードを落ちると、技術的にも情報面でも苦労をするという事情もあると天沼は言う。
アマが強くなったのか、プロが弱くなったのか、判じるのが難しいところではある。
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