世界のハンディキャップ(HC)が統一されるかもしれない。
R&AとUSGAが世界のゴルフ協会などと共同で、今年の暮れに世界共通のHCシステムの提案を行うという。「他のスポーツとゴルフが一線を画すのは、HCを通して異なった能力のプレーヤーが同じ土俵で戦えるチャンスがあることだ」と語るのは、USGAのエクゼクティブディレクターのマイク・デービス氏。しかし、現在、世界には6つ、似て非なるHCシステムがあるのが現実。6つというのは、USGA、ヨーロピアンGA、アルゼンチンGA、南アフリカGA、ゴルフ・オーストラリア、そして、英国とアイルランドのナショナルゴルフユニオン協議会だ。この6つの協会に加えてR&A、ゴルフカナダ、日本ゴルフ協会(JGA)の代表たちが委員会を作り、統一に向けて2年前から話し合いが行われているという。「それぞれのHCの利点を生かし、簡単に理解でき、世界中で矛盾なく利用できるようなシステムを構築する努力をしている」とは、R&Aの事務方トップのマーチン・スランバース氏だ。 随分と前の話になるが、日本人がアメリカのプロアマに出場して、日本のHCを元にネットで優勝したことがあった。USGAは異議を呈すコメントを出し、後味の悪い結果となったが、HCのシステムが統一されれば、こうしたことも起こらないはず。 「一つのグローバルなシステムでもって、ゴルフコースのコースレートとHCが世界中どこでも矛盾しない方法で計算されることになる。誰もが一緒にプレーできる簡単な方法のために垣根を取り除くことは、ゴルフにとってもゴルファーにとって素晴らしいことだ」とデービス氏。もっとも、 新しいシステムといっても、ベースとなるのはUSGAのシステムのようだ。USGAはすでにコースレーティングの測定セミナーをヨーロッパやアジア、南アメリカで開催しており、日本ではトレーニングセッションまで開催しているのだ。現在、80カ国、1500万人のゴルファーがHCを持っているとされているが、新しいシステムができれば、さらにHCを持つゴルファーが増え、国を越え、"平等に"戦えるようになりそうだ。
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