プレーヤーズ選手権は、韓国のキム・シウーが制したが、大会を最も満喫したのはイアン・ポールター(英)だったかもしれない
ポールターは足の負傷で昨年5月以降の試合はすべて欠場。今季は、石川遼と同じく公傷制度適用選手として戦っていた。石川は20試合で昨シーズンの125位と同等以上のポイントを稼ぐのが目標となったのに対し、ポールターに許されたのは10試合。
その10試合目が4月のテキサスオープンだったが、ポールターは予選落ち。稼いだポイントは、昨年獲得済みの分を足しても140位相当で、シード圏内にわずかに及ばなかった。以後はスポンサー推薦など限られた試合にしか出られない立場になってしまったのだ。
ところが、やはり公傷制度で戦っていたブライアン・ゲイの妻が「この制度は公正ではない」とアピールしたことで潮目が変わった。
何が「公正」ではなかったのか。昨シーズンと今シーズンではフェデックスポイントの配分が、より賞金配分に近い形に改正されており、ポイント0からスタートする選手にとっては公平だが、前シーズンのポイントに加算する目的で戦っている選手にとっては不公平になるというのだ。
昨シーズンと今シーズンのポイント配分は、上位には変化がないが、中位は35位が36ポイントから21ポイントに、45位が26ポイントから11ポイントに、というふうに大きくポイントが減らされている。
ゲイの妻は、公傷制度適用選手に関しては、旧ポイントで計算するべきだと訴えたのだ。PGAツアー側も、4月末にそれを認め、ポールターのポイントも再計算され、シード復活を果たしたのである。
シード落ちの危機から、出られるはずのなかったビッグトーナメントに出場でき、しかも2位。「まるでローラーコースターに乗っているような気分だったよ」とポールターは満面の笑顔で答えていた。
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