松山英樹の全米オープン2位タイ、アメリカではどう伝えられたのだろう。
ニッポンのセンターは松山です!
結論からいうと"あまり注目されなかった"というのが現実だ。青木功とジャック・ニクラスがバルタスロールの全米オープンでマッチプレーの激闘を繰り広げたような展開ならいざ知らず、あまりプレッシャーのかからない追い上げでトップに届かずの2位。アメリカの中継では、日本のようには松山が映る場面は少なく、大きなインパクトはなかったようだ。実際、アメリカの報道では成績があっさり伝えられただけで、松山のプレーぶりまで伝えたところはほとんどなかった。しかし、逆に考えれば、今の松山ならこれくらいの成績は当たり前で騒ぐほどではないとの意味合いにもとれる。14年のメモリアルトーナメントで松山が米ツアー初優勝を飾った際、ジャック・ニクラスは「今後10年から15年で、偉大なプレーヤーになるゴルファーのスタートを目撃した」と松山を絶賛していたが、それが現実となりつつあるのも事実だ。
松山は、13年全英オープン3日目の15番ホールでスロープレーの警告を受け、17番で1打罰を受けたことがあった。当時、世界的にはさほど知名度がなかったこともあって「スケープゴートにされたのでは?」という声も聞かれた。実は、今回の全米の最終日の後半でもスロープレーの警告を受けたのだが、その後のプレーで罰打は免れた。松山自身が"機微"を身につけたといえるのかもしれない。
14年のキャデラック選手権では、松山がグリーンを傷つけたことに対し、イアン・ポールターが「バカだ」とツイートして話題になったこともあったが、最近では松山のネガティブな話はほとんど聞かなくなっている。
「素晴らしいボールストライカーだ。周りにいるのが嬉しくなる、素晴らしい人物」とは、ジェイソン・デイの松山評。アダム・スコットは「弱点がほとんどないし、何よりメンタルの強さが光っている」。ジョーダン・スピースは「彼は、スーパーナイスガイ。間違いなくメジャー取りの準備ができている」
存在感は増している。
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