五輪競技なら当然!?米ツアーが薬物規制強化。血液検査も
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/07/18号
2017/07/07更新

五輪競技なら当然!?
米ツアーが薬物規制強化。血液検査も

 米PGAツアーが薬物使用の規制を強化することを発表した。

 2017〜18年シーズンから、尿検査に加えて血液検査を行ううえ、禁止薬物のリストに世界アンチドーピング機構指定の喘息やアレルギーの薬などを加えるとし、さらに違反者は発表するとしたのだ。

 「今回の変更は、私たちのメンバーの健康を守るという目的を推し進めるもの。クリーンなスポーツとしてのゴルフの健全さを証明したい」と、コミッショナーのジェイ・モナハン氏。ただ、"本当の理由"は違うともいわれている。どうやらリオでオリンピックの委員会から、変更するよう圧力があったようだ。

 血液検査は、尿検査では検出されないヒト成長ホルモンを発見できる。この成長ホルモンは、メジャーリーグのアレックス・ロドリゲスの使用疑惑で話題になったもので、近年注目されている検出されにくいドーピング剤だ。ただ、新たに加えられた喘息の薬などは、治療のための使用に限っては例外が設けられるという。

 しかし、今回の規制強化は、表面上の変更以上に大きなものになりそうだと評判だ。というのも、これまで米ツアーの薬物規制は「ビッグジョーク」とジョン・デーリーが揶揄したくらい"ゆるい"ものだった。少なくともトッププレーヤーに関しては、トーナメント会場でしか尿検査は行われていなかった。ということは、試合の数日前に使用をやめれば検出されないし、また薬物が検出されても、それがレクレーショナルドラッグ、つまり大麻や麻薬といった競技に影響を与えないと判断される薬物に関しては、コミッショナー判断で公表されないし、出場停止処分を受けないことがあったのだ。これまで公に出場停止処分を受けたのは、薬物規制を導入してから9年間でわずか3人だけ。それも皆ほとんど無名の選手で、そのうちの1人は自己申告だった。これまで世界ランク1位経験者2人にも薬物使用の噂が立ったことがあるが、真相は闇の中だった。しかし、今後はそれがどのような結果であれ、内容が明らかになることは確かだ。

 
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