九州の豪雨被害が伝えられるなか、米ツアーのグリーンブライヤークラシックが開催された。昨年、豪雨で中止となった大会で"奇跡の復活"と評判だ。
舞台はウエストバージニア州のオールドホワイトTPCというゴルフコース。この地は昨年の6月末に豪雨に襲われ、死者23人を出す大惨事に。当時は9000世帯のライフラインが止まった。コースは水没し、泥水と土砂があふれた惨状で、直後に予定されていた試合はもちろん中止になった。
夏のバケーションと試合のために2週間前から家族とともにこの地を訪れていたバッバ・ワトソンは豪雨被害を目の当たりに。「恐ろしく、破壊的な嵐だった。家は流され、人々はものを失い、命まで失った。妻は2時間かけて飲み水を被災者に運んでいたんだ」と語っている。
水が引いた後にコースを見た設計家は、1年後、つまり2017年のトーナメント開催は「とても無理だ」と判断していたという。しかし、このリゾートのオーナーで億万長者として知られるジム・ジャスティス氏は、コースを復興のシンボルにしようと決意。私財を投入して、多くのボランティアとともに街とリゾートを救ったという。この功績もあって、ジャスティス氏は今年の1月にウエストバージニア州の州知事となっている。
米国の新鋭、ザンダー・シャウフェレが優勝した今年のグリーンブライヤークラシック。しかし、この試合の本当の主役は、このコースと試合そのものだったといえるのかもしれない。
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