日本ツアーとアジアンツアー共同主管のダイヤモンドカップは片岡大育のツアー通算3勝目で幕を閉じたが、何かとルール問題を考えさせられる大会でもあった。
5打罰はほろ苦いが、ローアマとなった中島啓太
ダイヤモンドカップのルール問題の始まりは2日目に起きた片山晋呉のスコア誤記。15番パー4でダブルボギーだったところを「5」と書いてアテスト所を離れてしまったのだ。これは珍しいことではなく、片山の誤記失格は4度目だ。
珍事を起こしたのは3日目のデビッド・オーだ。スタートホールの1番パー4で7ヤードほどのアプローチをカップインして幸先のよいバーディ発進だとオーは思ってボールを拾い上げようとした。
ところが、ボールはピンとカップの縁に挟まった状態。同伴者から「ストップ!」と声がかかったが間に合わず、オーはボールを拾い上げてしまった。
旗竿に寄りかかる状態でボールのフチよりも沈んでいないボールは、ホールアウトしたとはみなされず、まだインプレーなのだ。旗竿を揺らすなどしてカップの底に落とす必要がある。インプレーのボールを動かしたオーには1打罰が課せられ、そのホールはパーに。
しかし、間違いに気が付いたオーはラッキーだったかもしれない。もしそのまま次のホールをプレーしていたら、「ホールアウトの不履行」で競技失格という事態もあったからだ。
ルール問題の最後は唯一アマチュアとして15位タイで決勝進出していた17歳の中島啓太が3日目の15番パー4で演じた「9」の大叩きだった。
2打目を池に入れた中島はルールどおりにドロップしたのだが、そのボールが池に入りそうになったため、キャディが止めてしまった。これは「ゴルフ規則1-2球の動きに影響を及ぼす、あるいは物理的条件を変える」に該当して2打罰。
中島は、キャディが止めてしまったボールでプレーを続けなければならなかったのだが、勘違いして再ドロップ。これがまた池に入ったためプレースして打ってしまった。これは誤所からのプレーとなり2打罰。
結局、池ポチャの1打と、その後の4打罰で計5打罰となり、中島は「9」でホールアウト。決勝進出者最下位の63位で大会を終えた中島は「勉強させてもらいました」と反省しきりであった。
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