米男子ツアーの2016-17シーズンはツアー選手権で幕を閉じフェデックスカップ王者(年間王者)にジャスティン・トーマスが輝きボーナス11億円を獲得した。ところでいま王者決定の手続き変更が検討されているというが、なぜ?
フェデックスカップのポイントシステムが採用されてから11年。タイガー・ウッズやビジェイ・シン、ジョーダン・スピースら時代を象徴する選手が年間王者の称号を得てきた。しかし、なかにはシーズン中はさしたる活躍がなかったのにプレーオフシリーズで逆転劇を演じた"ポッと出"の王者がいたのも事実。
今年はメジャーを含む最多5勝を挙げたトーマスがその座に就いたことで疑問を挟む余地はなかったが、かねてからフェデックスカップ王者とその年活躍した選手との間に隔たりがある、と不公平感を口にする選手も多かった。
たとえば昨季はダスティン・ジョンソンが大活躍。ところが下位からツアー選手権にコマを進めたローリー・マキロイがもつれた最終戦をプレーオフで制し大逆転で年間王者の座を手に入れたのだ。
ツアー選手権に出れば他の選手の成績いかんで20位台から一気に王者になれる。その"ギャンブル性"がエキサイティングという向きもある。しかし1位なら11億円、2位は3億強とその差が大きすぎるという選手からの指摘も。
そこで、ツアー側が考えたのがポイントランク上位者のみでツアー選手権終了後に18ホールあるいは36ホールの"真のプレーオフ"を行い、年間王者を決めてはどうか、という案。たとえばツアー選手権を水曜から土曜の4日間に変更し、日曜に年間王者を決定するためのエクストララウンドを行う。詳細は流動的だが、これなら25位だった選手がいきなり1位になる不平等感がなくなるというのだ。
問題は11年続いた現在のスタイルが定着、それなりに機能していること。修正案が採用されるかどうかはジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナー次第のようだ。
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