世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(以下DJ)が大量リードをひっくり返され大逆転負けを喫した。"天下のDJ"に一体何があった?
松山英樹が連覇を目指したWGC-HSBCチャンピオンズは3日目までDJのワンマンショー。2位のブルックス・ケプカに6打差をつけ圧勝ムードが漂った。
ところが最終日はスタートの1番でボギーを叩くとトラブルの連続。池ポチャありラフありバンカーありでズルズルと後退し77の大叩き。8打差4位タイからスタートし「完全に2位狙いだった」というジャスティン・ローズ(最終日67)に優勝をさらわれてしまった。
「まったくなにも起こらなかった。パットも入らなかった。(負けた理由は)シンプルだよ」と敗戦の弁を述べたDJ。
ちなみに"カーヌスティの悲劇"で知られる99年の全英オープンでジャン・バンデベルデが10打差をひっくり返されポール・ローリーに優勝を献上したのが記録に残るツアー最多ストローク差逆転Vだ。
しかも、今回は主役がDJだけにインパクト大。6打差といえば96年のマスターズでグレッグ・ノーマンが6打のリードを守れずニック・ファルドに逆転されたことも。そのときも勝ったファルドよりノーマンの失速に話題が集中したが、今回も勝ったローズより負けたDJに注目が。世界ランク1位、しかもWGC(世界ゴルフ選手権)3勝目がかかっていただけに思わぬ結末に本人も周囲にも戸惑いが広がった。
しかし、思い起こせばDJはかつてノミの心臓といわれていた。たとえば10年の全米オープンでは3打差をつけトップで最終日を迎えながら『82 』の大叩きで8位タイに沈んでおり、メジャーの最終日に崩れ2位に終わるケースが多かった。
昨年の全米オープンに勝ってノミの心臓を返上したはずだったが……。この敗戦が今後のプレーに影響を及ぼさないことを祈りたい。
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