迷いが消える?優作、パット素振りやめたってよ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/12/26号
2017/12/25更新

迷いが消える?
優作、パット素振りやめたってよ

 ツアー最終戦で勝利し、大逆転の賞金王に輝いた宮里優作。その源泉となったのは今年、飛躍的によくなった平均パット数。その秘訣とは──。

パットイズマネー

 「17年度日本ツアー表彰」で、優作は賞金王、最優秀選手賞、平均ストローク、平均パット、ゴルフ記者賞を総ナメ。特に平均パットでは昨年の73位(1・8065)から、今季は一気に1位(1・7420)に駆け上がった。元々ショットメーカーとしては定評があった。それにツアーNO1となるパット技術が備われば、まさしく鬼に金棒!?

 日本シリーズを見ていて気付いた人もいるだろうが、優作はパットの時、打つ前に素振りをしない。実は、優作は4年前同大会で劇的ツアー初勝利を挙げた時もパットでの素振りは一切していなかったが、そのことを質問されると「とくに意識してはいないのですが……」と言葉を濁した。

 同大会でテレビ解説をした青木功は「素振りするうちに迷いが出るもんだよ。だから素振りしないで"決め打ち"しているんじゃないか」という内容の発言をしていた。青木は全盛の頃から、「パットでは迷うのがいちばんいかん。自分で決断して、もし外れても自分の決断だから3パットも"シャンメー"と割り切る。ぐじゃぐじゃ迷うから球足も死ぬんだ」が持論。

 優作の妹、藍もパットでは素振りなし派。これは師と仰いだスウェーデンのピア・ニールソンのアドバイスだったという。そういえば優作も藍に誘われるようにピアに会ったことがあり、参考にしているのかもしれない。これは父であり師でもある優氏の公認だったともいわれる。

 「ファーストインスピレーションを大事にしているのでは。元々、優作は余計なことを考えすぎるタイプ。これを振り切るために素振りしないのでは。松山英樹、ジョーダン・スピースも同じだと思います」(テレビ解説者・タケ小山氏)

 パットでの素振りなし。このことを優作も藍も正面から話したことはないのだが、パットというデリケートな技術については自分だけのものとして胸にしまっておきたいと思っているのかもしれない。

 
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