前号の小欄で、ミュアフィールドがゴルフ界の「ターキーアワード」(おまぬけ賞)に選ばれたことをお伝えしたが、追加情報を。女性正会員を受け入れなければ、大きな国際大会は開催できないというのは今やゴルフ界の"常識"。東京五輪開催コースの霞ヶ関CCが女性正会員受け入れを決定したのは記憶に新しいところだ。
ローテーションで順繰りに会場となる全英オープンの開催コースも、すべて女性を受け入れる決定をしている。しかし、冒頭の「ターキーアワード」に選ばれたミュアフィールドとロイヤル・トルーンの2コースは、コースの規約を変えて女性を受け入れることを昨年から今年にかけて決定はしたものの、まだ、女性メンバーがいないのだ。
理由はいくつか挙げられているが、そもそも「メンバーになりたい」という女性が少ないことがあるという。メジャーを開催するほどの難易度に加え、もちろん年会費は男性と同じ。いわゆる"ゴルフ仲間"もいない……となれば女性は二の足を踏むだろう。
両クラブとも、もともと男性たちによる長いウェイティングリストがあり、ミュアフィールドでは6~7年待ちの状況という。トルーンでは入会希望者があまりに多いために、ウェイティングリストを閉じて、新しく名前を書き込むこともできない状況といわれている。もっとも、規約を変えたことで、女性を優遇する可能性もないではないが、トルーンでは、昨年来、女性メンバーに関する問い合わせが5件あったものの、問い合わせだけで、それ以上の進展はなかったとか。
"トークンメンバー"という言葉も生まれ始めている。トークンというのは、証明するものとか、バスや電車などで使う代用通貨の意味で、とにかく名前だけ借りて"女性メンバーがいる"ことにしてしまうという方法だ。もちろん、これでは本来の趣旨から大きく外れることになるのだが……。
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