ソニーオープンで大会最長6ホールのプレーオフを制して勝ったパットン・キザー。今季ツアー2勝を挙げているのは彼だけだが、日本での知名度は低い。キザーっていったい何者?
名前のつづりはKizzirだが、知名度が低い証拠に、日本のメディアでは「キザー」「キジーア」「キザイア」など表記が統一されていない。マキロイがデビューしたての頃も「マッキロイ」や「マキルロイ」などと分かれていたのと同じだ。ただ、マキロイの場合は一気にブレークし、表記もすぐに統一。しかし、キザーにまだその兆しはない。
アラバマ生まれの31 歳は195センチの長身に100キロ近い堂々たる体躯の持ち主。09年プロ入りしたが当初は下部ツアーの出場権も獲れず低迷。5年かけてようやくウェブドットコムツアーのQスクールを突破すると、翌15年に同ツアー2勝を挙げPGAツアーに昇格した。
ツアー本格デビューの16年はシュライナーズホスピタルで2位。トップ10入り5回を数え、フェデックスカップのポイントランキング58位で初シードを獲得した。17年は同ランク99位に後退したが、巻き返しをかけて挑んだ新シーズン(17-18シーズン)では、開幕直後にメキシコで行われたOHLクラシックatマヤコバで記念すべきツアー初優勝を飾った。
「もちろんうれしいけれど1勝目はフロックかもしれないし、あまり意味はない」と淡々とコメントしていた。しかし2勝目は「大きな意味がある」と大喜びだ。とくに6ホールに及ぶプレーオフを制したことで「これからなにがあっても乗り越えていけそう」と自信をつけたようだ。
勝因は「これまでの経験から緊張したときに感情をどうコントロールすべきかを学んできた。興奮しすぎず冷静すぎず、今回は楽しめたのがよかった」と"キザ"ではなくクールに分析。
現在フェデックスカップランク1位。語呂が良いので統一表記が「キザー」になることを願いつつ、彼の今後に注目だ。
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