フェニックスオープンでリッキー・ファウラーは帽子にひとりの少年の写真を貼り戦っていた。彼と少年を繋ぐ物語。
この大会で2年前、松山英樹とのプレーオフに敗れリベンジに燃えるファウラーにとって、今年はさらにもう1つ勝ちたい理由があった。
「僕の一番のファン」と彼がいうグリフィン・コーネル君が大会前週の1月23日、7歳という若さでこの世を去ったからだ。
「毎年ここに来るたびグリフィンと彼のご家族に会うのを楽しみにしていた。それが自分にとって大会の一番のハイライトだったんだ」
生まれながら気管に疾患があり小さな体で何度も手術を受けてきた少年とファウラーの出会いは5年前。「まだ2歳か3歳なのにゴルフが大好き。出会ってすぐ僕の"ナンバー1ファン"に任命したんだ」というファウラーはグリフィン君とツーショットの写真を大会前ツイッターに投稿。キャップに彼の写真を貼って戦うと、期待通り3日目にトップに並んだ。
「今度こそ優勝」と周囲も本人も思ったに違いない。ところが最終日は思い入れが強すぎ空回りしたのか終盤に3連続ボギーを叩いてなんとも悔しい11位タイという成績に終わってしまった。
「最近で一番がっかりした」と肩を落としながらもこうもいう。「ミスをしても(昨年まで)彼(グリフィン君)を見るとニコニコガッツポーズをしてその場にいるのが楽しみで仕方ない、っていう顔をしていた。僕がどんなプレーをしようが彼には問題じゃなかった。ただひたすら純粋に応援してくれる姿が、人生にはゴルフ以外に大切なことがあるってことを教えてくれた。次のチャンスに備えて前を向きたい」
グリフィン君はきっとこれからもファウラーを見守ってくれるはずだ。
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