米女子ツアーのバンクオブホープファウンダーズカップでローラ・デービーズが2位タイに入った。御年54歳の快挙に周囲のほうがざわつき気味だ。
世代交代が進み10代、20代の選手が主流を占めるツアーで50代が優勝争いするのは異例中の異例。米ツアー20勝を挙げている殿堂入りのベテランは記者たちが顔を合わせるたび「引退は?」と問われることに辟易としていた。
「これでまだ戦えることが証明できたでしょ? 引退について聞かれたら『先週2位に入っているのよ』って言い返せるわ」とご満悦。
「初日の出だし6ホールで4オーバーだったのを残り66ホールで挽回できた(通算14アンダー)。今年は、あと何回かトップ10に入りたい」と2001年以来のツアー21勝目にも意欲を見せる。
親日家のデービーズは日本選手との縁も深い。87年の全米女子オープンでは岡本綾子を18ホールのプレーオフの末破って栄冠に輝き、特例で米ツアーのライセンスを獲得。宮里藍がアメリカ参戦する際にはデービーズのキャディだったM・シーボーン氏を起用したが「そのときも、それ以降もローラにはすごくお世話になった」と宮里が語っている。
大きな体で破格の飛距離を誇ってきたが外見とは裏腹に(?)中身は"乙女"。故セベ・バレステロスが憧れの人で「お嫁さんになりたい」と語ったことも。
ここまで息の長いプレーヤーになれたのは「練習をしすぎなかったから」というのもユニーク。「アマチュア時代にイヤというほど球を打ったからもう十分」。プロアマではグリーン上でパットの練習を一切しない。その理由は「アマを楽しませる時間にプロが練習していたら失礼でしょ」。気遣いの人でもある。
かつてトム・ワトソンが「私よりずっと飛ぶ」と驚嘆していた飛距離だが「最近の若手は3番ウッドで私のドライバーより飛ばす」と、本人は飛ばし屋の看板は下ろすつもりだ。プロ35年近いキャリアの持ち主は"引退返上"で優勝を目指す。
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