2019新ルール、簡略化で「わかりやすい」一方「熟慮に欠ける項目も」と指摘も
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/04/10号
2018/08/13更新

2019新ルール、簡略化で「わかりやすい」
一方「熟慮に欠ける項目も」と指摘も

 新ルールがUSGA(全米ゴルフ協会)、R&Aから発表された。「わかりやすい」と評判だが、「ゴルフの大原則を冒す項目もある」と危惧する識者もいる。

ドロップといえばこうだが……

 現規則から変更されるのは37カ所。主なものを規則文でなく、簡略文で挙げると……。

◆グリーンで偶然にボールを動かしても無罰。

◆2度打ちは無罰。

◆救済エリアの計測には1クラブレングス、2クラブレングスを用いず、20インチ(50・8㎝)、80インチ(203・2㎝)とする。

◆ドロップはひざの高さからまっすぐに。

◆紛失球を探す時間は3分に。

◆グリーンでスパイク跡の損傷は直せる。

◆グリーンでパッティングの時、立っている旗竿に当たっても無罰。

◆ハザード内でルースインペディメントを動かしたり、地面に手が触れても無罰(クラブも)。

◆バンカーに球がある時、クラブが砂に触れても無罰。◆バンカーのアンプレヤブルは2打罰でバンカーの外から打てる。

◆ボールを確認する時、他のプレーヤーかマーカーに告げなくてもよい。

 などだが、今回の新ルールをルール研究家の小山昆氏は「個々のルールはともかく、原文を読んでも非常にわかりやすいし、条文も整理されている。これなら万人に理解されそうです」と評価する。

 ルールが複雑化、難解化した原因は「善意の第三者を救うために例外を作っていったから」だという。例えば、バンカーで偶然転んで手をついた場合を救おうと条件を重ねていった。しかもR&A、USGAのルール委員会はほとんどが弁護士。徐々に法律書のようになっていったという。

「簡略化されたことには賛成ですが、ただ一点、『ボールを確認する時、自分だけの判断でいい』というのは、ゴルフの大原則である『Play aball as it lies』(ボールはあるがまま)が、崩される怖れがあります。日本でのクラブ競技などでは乱れると思いますよ」とはR&A、USGAの競技委員を務めた川田太三氏。

 今回のルール改正はUSGA主導で行われたというが、「ちょっと急ぎすぎて、熟慮に欠けた点もある」というのが川田氏の感想だ。

(※新ルール、項目についての詳述は次週号で)

 
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