東京五輪の会場となる霞ヶ関CCで、女性の正会員が3人誕生したことは前号の小誌でもお伝えしたが、ゴルフの本場、スコットランドでも男性メンバーだけのゴルフクラブは姿を消しつつある。
先ごろ、1845年創設の世界でもっとも古いゴルフクラブの一つ、パンムアGCが女性に門戸を開放した。男性だけというポリシーを崩したコースとしては、ロイヤルアバディーンに続いて今年2番目。さらに、ブルンツフィールド・リンクス、グラスゴーといったクラブも、女性メンバーを加える話が進んでいるそうで“men-only"のメンバークラブは、スコットランドでは数コースが残るだけとなっている。
同GCのキャプテン、ジム・ワレス氏は「ほかのゴルフクラブと同様に、私たちは先を見据え、ファミリーにフレンドリーなクラブにしようとしている。それだけに今回の決定を大変うれしく思っている。過去18~24カ月、メンバーたちに働きかけた甲斐あって、女性も今日から正会員として登録申請できるようになった」
これまで、少なくとも全英オープンなど大きな大会を行うクラブでは、公共性が高いとして、女性差別は許されないという論調だった。実際、ロイヤル・アンド・エンシェントGC(R&Aと別組織にして、女性の入会を一旦は拒んだが、結局受け入れている)、ロイヤル・トゥルーン、ミュアフィールドなどは門戸を開放している。そして、アバディーンのゴルフディレクター、ロニー・マッカースキル氏が「男性だけのクラブはゆっくりと消えていっている。私たちは時代に取り残されたくない」と語っているように、試合を開催するかどうかに関係なく、“女性お断り"のクラブは少なくなってきているようだ。
もっともゴルフ人口の減少で、女性ゴルファーを受け入れなければクラブ経営が成り立たなくなりつつあるという見方があるのも確かだ。いずれにせよ、ゴルフの本場でも“女性歓迎"の方向に舵を切っている。
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