2011年に世界ゴルフ殿堂入りしたダグ・フォードが14日、95歳で他界した。
生存するマスターズチャンピオンのなかで最高齢だったフォード。1952~63年の11年間に、マスターズと全米プロのメジャー2勝を含む米ツアー19勝を飾った名手だ。
PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナーは「私たちが大切に守り続けているPGAツアーの豊かな歴史に、ダグ・フォードは欠かせない人物だ。ゴルフの巨人たちがPGAツアーを作り上げた時代に、ダグは並外れた成功を収め、そしてゴルフへの愛情を決して失うことがなかった。私たちは皆、この偉大なゴルファーに対して感謝し尽くせない」と語る。というのも、PGAツアーがPGAオブ・アメリカから独立した際や、現在のチャンピオンズツアーを作るにあたり“プレーヤー理事"として多大な貢献をしたからだ。
ただ、選手としてのフォードには不運な面もあった。3勝を挙げた年が3度あったのだが、最初の1953年は10歳年上のベン・ホーガンが5勝、57年は、7歳年下のアーノルド・パーマーが4勝を挙げたため、年間最多勝利や賞金王を逃している。
初優勝の際やマスターズで争ったサム・スニードとは良きライバル。ゴルフ界の“ビッグ3"といえば、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤーだが、1922年生まれのフォードが第二次世界大戦に出征せず、もっと早い時期にプロになっていれば、ゴルフの歴史は変わっていたのかもしれない。
もっとも、「彼は、これ以上望めないほど素晴らしい人生を送った」と、複数のゴルフコースのオーナーでもある子息のマイク・フォード氏は語っている。
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