ジョエル・ダーメンと聞いてピンとくる人はいないだろう。だがクイッケンローンズ・ナショナル3日目にタイガーと同組になって、わずかながら知名度を上げた30歳は、大会後さらに知名度を上げることになるのだ……。
大会最終日、ダーメンは同組のカン・スンホンのマーカーだった。“コト"が起きたのは10番パー5。カンの第2打がクリークにつかまり、その後の処置について2人が激しく対立した。
カンは「ハザードを越えてから球が(池に)落ちた」としてクリークの先でのドロップを選択。ところがダーメンは「ハザードを越えていなかったからクリークの手前にドロップすべき」と主張。
「越えていた」「越えていない」の議論は延々25分に渡り、後続のベン・クレイン、ライアン・パーマー組が2人を追い越す事態に。スロープレーで有名なクレインが前の組を追い越すなんてこちらも前代未聞の珍事である。
結局競技委員が仲裁に入り、カンの主張が通りハザードを越えた地点にドロップ。4打目を5メートルに寄せ、それを沈めてスーパーパーセーブに成功した。しかも3位タイに入って全英オープンの出場権を獲得した。
収まらないのがダーメン。「カンの2打目は絶対にハザードを越えていなかった。顔が青ざめるほど抗議したのに、結局彼はグリーンに近づいてドロップ。インチキだ」とツイッターでカンを糾弾。それでもマーカーとしてスコアカードにサインしたのは「どんなに抵抗しても無駄だとわかったから」。ツアー側はその場にいた人々の目撃談からも「ルールを侵した証拠はない」とし裁定は覆らなかった。
カンの代理人は「競技委員が問題なしと判断したのだからコメントすることはない。本人は全英オープンを楽しみにしている」と語った。
ちなみにダーメンは23位タイ。もめごとで周囲を騒がせるのはもうダーメンよ!?
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