タイガー、あわや優勝かで沸いた全英オープン。「まるでホラー映画みたい」な体験をした選手がいる。ベネズエラの33歳、ツアー3勝のジョナサン・ベガスだ。ホラー映画っていったい……?
ピンチ脱出!?
全英オープン2度目の出場に向けベガスは前週の12日、現在住んでいる米ヒューストンからスコットランドに入る予定だった。
ところが直前になって、渡航に必要なビザが到着予定日に切れることに気づく。「アメリカの生活に慣れすぎた」と、自らの不注意を反省しつつ出発を遅らせビザを申請。当初、担当者から「24時間以内に発給できる」と言われたのだが24時間が経過してもビザは届かない。実はベガス、間違った申請用紙を提出していたのだ。大慌てで再度手続きを行ったが、結局ビザが発給されたのは開幕前日の水曜日だった。
「領事館の前に車を停めてジリジリしながら待っていたよ」。やっと手にしたビザを携え、空港に直行しトロント経由でグラスゴー空港に到着したのは大会初日の朝。
スタートは10時31分。グラスゴーからはマネジメント会社が手配したヘリコプターに飛び乗り、スタート45分前に会場に到着。ところが旅の途中でゴルフバッグを紛失する不運。そこで契約先のテーラーメイドにクラブを大急ぎで組み立ててもらってティグラウンドへ。普段はミズノのアイアンを使っているが背に腹は代えられない。
「練習場で20球打ってそのままスタート。初見だけどコースは好きだった。ジ・オープン、最高!」と、ぶっつけ本番のラウンドに達成感だか投げやり感だかをにじませたベガス。だがドタバタ騒動の末、76・74で予選落ち。
「まるでホラー映画みたいな一週間だった。でも出場できてよかった。楽しめた」と言うから、根っからのポジティブ野郎なのかも。“カーヌスティの悲劇"ならぬ“カーヌスティの喜劇"として語り継がれるかも!?
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