ニトリレディス3日目、有村知恵、青木瀬令奈、三ヶ島かなの最終組は日没後に最終ホールを終了したが、このプレーの是非を巡り論議が起こっている。
これではラインどころではない
温帯低気圧の影響でスタート時間は通常より大幅に遅れて11時半。さらに、雨を想定していたためか、ピン位置も傾斜の途中や尾根の上など難しく、パットに時間がかかった。最終組が16番にかかった頃には日も暮れかかり、有村は競技委員に「見えにくい」とアピールしたというが、競技委員に「できればやってほしい」というニュアンスで返されたという。
最終ホールは投光器などでホールを照らしたが、グリーンに打った球はほとんど見えない状態だったという。それもそのはず、日没時間が6時20分でホールアウト時間が6時30分。まさに暗闇だったのだ。
しかし、なぜサスペンデッドにして、翌朝、残りホールをプレーしなかったのだろう?
有村は「中断のホーンを鳴らしてもらえなくて……」とぼやいたが、実はこれは有村の勘違い。「米ツアーの規約ではサスペンデッドの“権利"は運営側でなくプレーヤー側にあると明記されている。プレーヤーが『見えない』と言えばそれでサスペンデッドになります」(テレビ解説者・佐渡充高氏)。日本女子プロ協会広報も「それはジェネラルルール」と認めている。だから最終組の誰かが「プレーできません」といえばサスペンデッドにできたわけだ。
最終日だと次の月曜日はコースを借りていないことが多く、テレビ放映の関係もあり、その日のうちに決着しなければ……というのは理解できる。
古くは1961年、日本オープンで車のヘッドライトを照らして5人でのプレーオフを敢行。また2012年のトーシンゴルフトーナメントでは日没後のプレーオフとなり、投光器で照らし、アプローチ合戦で優勝を決める“茶番劇"もあった。
しかし、今回のケースは3日目。サスペンデッドにしたほうが、公平性という点では良かったのではないだろうか。
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