前号でも紹介したが、新聞記者にトランプ大統領との関係を尋ねられたタイガーの態度をジャック・ニクラスが称賛した。
タイガーは質問に答える際、トランプ大統領の政策や人種や移民問題には触れず、批判も肯定もせずに「大統領の職には敬意を払わなければならない」とコメント。「もうハラペコだよ」と、その話題を打ち切った。
そうした態度について、ニクラスは「タイガーに心から賛同する。大統領がバラク・オバマであろうとドナルド・トランプであろうと、その職に対して敬意を払うべき。私の政治観は、ほかの人の政治観とは異なるのかもしれないが、それによって違いが生まれるわけではない。大統領という職は、世界で最も偉大な国のトップであるということなんだ。私はタイガーが言ったことが非常に適切だったと思う」と語った。
チームスポーツのトップアスリートとは違い、プロゴルファーはいわば個人事業主で“敵"を作るわけにはいかない。そうした意味では、ニクラスもタイガーの立場をよくわかっているのだろう。ただ、ニクラスがわざわざこんな発言をするのも、トランプ大統領自身が「嘘っぱちのニュースメディアが、タイガーに言いたくないことを語らせようとしている。タイガーはその手には乗らない。彼は非常に頭がいい」と、毎度おなじみのツイート作戦をしたから。
たしかに、トーナメント最終日のプレスインタビューで、優勝争いに加わっていなかったタイガーに政治的な質問をする記者もどうかしているが、ゴルフ界の重鎮、ニクラスがタイガーを援護したことで、トーナメントに直接関連したこと以外のことは答えなくていい、というような風潮にもつながるかもしれない。
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