近畿地方に大きな被害を及ぼした台風21号。コースや練習場にもさまざまな影響が出てしまった。
ニュースでもたびたび取り上げられた関西国際空港からも近く、近畿エリアでも指折りの有名コース大阪GC(大阪府泉南郡)は、取材した11日の時点でクローズ中。木暮賢一支配人に話を聞いたところ「今回の台風で倒木は46本、幹が折れたのは153本。厄介なのはぶら下がった枝です。ハシゴで届くものはチェーンソーで切り、それ以外は専門業者の手を待っている状態。20号の時は片付けに1週間かかりましたが、休業したのは1日だけでした。風速計はありませんが、関空と15キロくらいしか離れていないので、59メートルはあったのでは。電話回線も切れて、現在も不通。ファックス、パソコン、メールも使えず、保険会社やNTTとも連絡が取れなかったので、携帯電話でカバーしました。80年の歴史で初めてのことです」と言う。一方、大阪GCから内陸に入った橋本CC(和歌山県)は「台風が上陸した日はクローズしましたが、翌日から通常営業。キャンセルはありましたが、風評被害などではなく、自宅や会社が被害を受けたなど、お客さま側の理由が多かったようです」(木下一仁副支配人)とのこと。
コース運営大手のアコーディア・ゴルフではやはり、関空に近い泉佐野CC(大阪府泉佐野市)が11日現在クローズ中。停電も復旧していないという。また、今回は練習場も痛手を受けた。アコーディア・ガーデン甲子園浜、同柏原がいずれも浸水被害に遭ったが、甲子園浜のほうは1階打席のみながら11日に営業再開(柏原は11日現在クローズ中)。ポール上部の風速計が80メートルを指していたというから、すさまじさを感じる。
同じく大手のPGMでも、大阪南部のコースを中心に停電や倒木などの被害に見舞われた。それでも、6日から徐々に営業再開し始め、11日の時点でのクローズは岸和田CC(大阪府岸和田市)のみ(12日から再開予定)となった。
一日でも早くコースや練習場にゴルファーの歓声が戻ることを祈りたい。
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